なぜ原油の先物価格が注目されるのか

原油先物取引の説明

 

原油先物取引について説明してみたいと思います。原油先物取引とは、1ヶ月後、半年後、1年後と言う様に未来日での特定日に原油の受け渡し、更に決済をする事を現時点での価格で契約すると言う取引になります。この方法は原油価格が変動することへのリスクを軽減させる為に、主に石油会社などが利用している取引方法です。

 

また上記に上げる様に原油を現物で受け渡しする取引も有りますが、その他にも実際には原油の受け渡しを行わずに、取引した原油を転売したり買い戻ししたりして、その売買差益を目的としているヘッジファンドが多く有り、これを投機と言う様に呼んでいます。このヘッジファンドを行った事による投機的な売買取引が、近年まれにみる原油相場の高騰を後押ししていると言われているのです。

 

原油価格の代表的な商品としては、米国産のWTIと言う原油、欧州産の北海ブレンドと言う原油、中東産のドバイ原油が有名です。この中でも米国産のWITと言う原油は世界的に見たら産出量が少量なので取引量はそんなにないと思われがちですが、需要が圧倒的に多く、更に品質もかなり高い事から原油市場における一番に代表格として扱われています。WTI先物取引では、ニューヨーク・マーカンタイル取引所で扱われていますが、上場したのは1983年の頃でその頃から勢いは凄い物を見せています。実際にWTIの産出量が1日数十万バレルで有るのに対して、取引所では何億バレルもの取引が行われているのです。